こんにちは!
今日は『英会話とっさのひとこと辞典』巽一朗・巽スカイ・ヘザー著 の本とCDのレビューです。
英会話の本(とCD)のレビューは以前も記事にしましたが、今日も本当の英会話初心者の私の感想をお伝えします。
NHKでかつて「ミニ英会話・とっさのひとこと」という番組が1992年から2007年に放送されていましたが、その番組で講師を務めていた巽一朗氏の著作です。今日紹介する本とCDは番組とは関係ありません。
『英会話とっさのひとこと辞典』&CDレビュー
目指す会話のレベル
本の「はじめに」の所で、「今のアメリカで通じる明解な会話表現をめざす」とあります。生きた日常会話でとっさのひとことを集めたものです。あまり頻繁に使われない難しい表現はなく、すべてが優しくカジュアルな基本表現を中心にしています。
朝起きて、人と会い理解し合い、感情を表したり、という日常のシーンを広くカバーしています。冠婚葬祭、海外旅行やビジネスレターに役立つ表現なども載っています。
本の構成
それでは、まず本の構成から解説します。
場面別に8章に分類
本の内容として、大きく8章に分けられています。
第2章 会話を楽しくするひとこと
第3章 理解しあえるひとこと
第4章 感情をあらわすひとこと
第5章 冠婚葬祭でつかうひとこと
第6章 海外旅行でつかうひとこと
第7章 ビジネス・レターに役立つひとこと
第8章 会話によくでることわざ・決まり文句
このように8章立てにしてありますが、細かく見ていくと生活の中で出てくる様々なシーンについて例文が用意されています。
各章で細かくシーンを想定している
それぞれの章ではシーンを細かく想定しています。
例として「第1章 毎日の生活でつかうひとこと」を見てみます。
①家のなかで 起きてから出かけるまで。帰宅してから寝るまで。休みの日。プレゼントをする。生活習慣。お金の管理。
②余暇を楽しむ 親しい人を誘う。予定を立てる。さあ、出かけよう。映画を見る。コンサートに行く。ゴルフをする。知り合いと飲みに行く。カラオケを楽しむ。
③病気・けがの時 診察を受ける。症状を訴える。
④恋愛と結婚 好きになる。デートに誘う。告白する。結婚する。離婚する。
⑤勤め先で オフィスで。職場の人間関係。人を評価する。人をけなす。自分を評価する。
⑥電話 電話をかける。電話を受ける。電話にでられないとき。メッセージを残す・受ける。電話を切る。間違い電話・留守番電話。電話で困ったとき。
⑦日付と時間 日時をたずねる。時間について。
このようになっております。第1章だけでもかなりの情報量がまとめられていると考えて良いと思います。
特に、上記「③病気・けがの時」についてですが、(2020年6月現在は海外旅行は積極的に行われない状況ですが)海外旅行の時に病気になった時など、英語で症状の説明をしたり医師から診断を受けたりするときにも役立つ例文が豊富です(8ページにわたっています)。生活で使う英語なので例文も簡単な単語がほとんどです。このまま丸暗記してしまえば心強い味方になるのではないかと思います。
見出し文、英語見出し文、文・語彙の説明
日本語見出し → 英語文 → 文・語彙の説明 順序になっています。
その他、すべての文には当てはまりませんが、備考的に会話例や類似表現、反意文、応答表現なども紹介されているものもあります。
日本語索引&英語索引
日本語索引では、使いたい単語や熟語から会話文を探せます。キーワードがあればそこからたどれますので便利です。
英語索引では、単語だけでなく文章でも索引に載っていますので調べる幅が広がるので便利です。
例えば「Can I ~?」の文だけでも17例載っています。それが様々なシーンで使われているので、その中から自分の探しているものに近いものを引けば、関連する文も見ることができます。
CDの構成
6枚セットです。本とは別売りされています。音声は本に即しています。
音声の様子ですが、日本語と英語、さらに練習者がしゃべる為の空白時間があります。
日本語文
↓
英文(普通の速さ)
↓
空白 ここで私が普通の速さの英文を真似ます
↓
英文(ゆっくり)
↓
空白 ここで私が英文を真似ます
となっています。日本語文の見出しの文をすべて収録しています。
普通の速さの英文は本当に速いと感じることが多いです。ですが、その直後にゆっくりの英文が聞けますので、「ああ、さっきは聞き取れなかったけれど、○○と言っていたのか」ということが体感で分かります。最初はゆっくりでしか聞き取れなかったものも、だんだん聞き取れ、言えるようになってきます。
ちなみに、6枚のディスクの収録時間は以下です。
①58分55秒 ②64分17秒 ③55分33秒 ④70分35秒 ⑤70分48秒 ⑥50分44秒
私の使い方
外国語会話は「聴いて」「話す」ことの繰り返しで上達します。とにかく聴いて話すことをお勧めします。
私は在宅時、家事をしながらCDを流して英文の後に真似して話します。CDが6枚でそれぞれが1時間近くの内容なので毎日全てを聴くことは難しいですが日々少しずつ流しています。ずっとやっていると飽きてしまうのでだいたい一日当たり30分ほどです。
本もたまに眺めます。というのも、CDはあくまで発声のためのガイドであって、例文についての解説は一切ありません。全ての例文に解説があるわけではありませんが、類例や文法などの知識の確認には本の内容はとても助かっています。
レビューまとめ
本の内容としてはとにかく幅広いシーンを想定していることが注目ポイントです。このCDを日々繰り返し聴いて発声して丸暗記してしまえば自信にもつながると思います。
実際には対面でやり取りするのが一番勉強になり身につくのでしょうけれど、ビジネスではなく日常会話をマスターするための個人での学習ではよい教材だと思います。
私は「入門レベル」ではなくその上の「初級レベル」かなと感じていますが、内容は濃いと思います。
海外に出にくい今のうちに、英会話をじっくり学んでみてはいかがでしょうか。
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